校正(プルーフ)の選び方

校正とは

印刷物を作成する工程において、実際の仕上がりや色を確認するために、少部数の試し刷りを行うこと。
校正の説明は上記のようになるのですが、印刷物を作成する工程内における校正の役割には「お客様と仕上がりイメージを共有して、
内容に関して同意をとるもの」という大事な役割があります。
お客様から最終的にOKをもらった校正のことを校了紙と呼びます。

校正の選び方は大事です!

校正には6つの種類があるのですが、どれを選択して進行するのかによって、
最終的な仕上がりに大きな影響を及ぼすことがあります。
量産時に印刷機との色のマッチングを考慮したうえで、
適切な校正を選ぶことは非常に重要な項目です。
間違った校正を選んでしまった場合は、刷りだし時に校了紙と色が合わず、
大きなトラブルにつながる可能性があります。
それぞれの校正でかかる時間も違うため、迷ったら早めにDGSまで相談してください。

校正の種類

校正には6つの種類があります。

詳細は「各種プルーフ」を参照してください。

校正の選び方

色見本としての校正

基本的な副資材の場合、初校ではまず色見本として使用できる校正を選びます。
通常の選択肢としてはジェットプレスもしくは平台校正になります。

・ジェットプレス
ノーマル4色で厚紙を使用しない場合は、量産時にもっとも色のマッチングが良い校正になります。
・平台校正
ジェットプレスを使用できない厚紙や、特色を使用する場合は平台校正を選択してください。
・プリモジェット
用紙が本紙(実際に使用する紙)でなくても良い場合は、プリモジェットも色見本として使用できます。
お客さんの理解が得られる場合は一番安価で早い色見本用の校正になります。
・リアルジェット
プリモジェットと同じ印刷方式で本紙を使う事が出来ます。時間がかかるため副資材には不向き。
・本機校正
高い品質が求められるもの、色のついた紙やPET・アルグラスなどの特殊紙を使用する場合には本機校正を選択してください。
本機校正は時間や費用がかかったりしますが、最終的な印刷でトラブルが発生することを考えると、トータルでは一番効率の良い校正になることもあります。
体裁見本としての校正

文字修正など、色の変更がない場合には体裁見本としての校正を選んでください。

・ラスタープルーフ
もっとも安価でスピードの早い校正になります。サイズがA3までの場合はラスタープルーフを推奨します。
大きなサイズのものでもラスタープルーフを使用することは出来ますが、その場合は分割での出力になりますので、貼り合わせの作業が必要になります。
・プリモジェット
大きなサイズのものはプリモジェットを使用してください。
ラスタープルーフほどでは無いですが、安価で早い校正になります。

各種プルーフ

  1.ジェットプレス 2.プリモジェット 3.ラスタープルーフ 4.平台校正機 5.本機校正 6.リアルジェット
  1.ジェットプレス 2.プリモジェット 3.ラスタープルーフ 4.平台校正機 5.本機校正 6.リアルジェット
色再現
特色再現
文字視認性
紙の種類 × ×
コスト ×
出力時間 ×
出力サイズ 718x512 B1サイズ以上可 A3 B1 制限なし B1
適正
  • 印刷と校了紙のマッチングを高度に求める場合
  • 高いクオリティーが求められ、かつ短納期に対応したい
  • 初校でOKが出た絵柄を再校以降もキープして進行したい
  • 本刷りと校了紙のマッチングを高度に求める場合
  • 初校でOK になっている絵柄を再校以降もキープして進行したい(初校からプリモジェットを使用する場合に限り)
  • 画像に修正が無く、文字の修正内容が確認できればよい場合
  • 印刷と校了紙とのマッチングを求める場合
  • 特殊紙または特色を使用する場合
  • 印刷と校了紙とのマッチングを最高度に求める場合
  • 箔押しや抜き加工など、刷了後に特殊な加工を施す
  • UV ニスを引く仕様である
  • 特色、特殊紙(アルグラスなど)の場合
  • BV 色、リッチブラックがメインのデザインの場合
  • 印刷と校了紙のマッチングを高度に求める場合
  • 初校でOKになっている絵柄を再校以降もキープして進行したい
    (初校からリアルジェットを使用する場合に限る)
  • B2以上のもので本紙を使いたい場合
メリット
  • 常に安定した同じ条件の校正が出せる
  • カラーマッチング用プロファイルが入っているので本刷りとのマッチングが良い
  • ジェットプレスと同等の色が再現できるのにコストが安い。
  • DDCPでありながら擬似特色が出力できる
  • 抜き型版・箔版などのデータと抱き合わせで出力ができる
  • 文字、体裁の確認ができる
  • 最低限の色調の確認はできる
  • 本機校正よりは時間がかからない
  • 用紙の制限や特色など色制限が無い
  • 校正の中で、印刷と最もマッチングしやすい
  • 用紙の制限がない
  • 校正段階から加工ができる為仕上がり見本が作れる
  • 色再現が良いわりにコストが低い
  • 常に安定した同じ条件の校正が出せる
  • 本紙を使用することができる
デメリット
  • プロファイルが入っているためアミ点がデータ上の%と同じではない
  • リッチブラックの再現が弱い
  • サイズがA2までしか対応していない
  • 専用紙なので印刷時に使う用紙の質感が確認できない
  • アミ点が滲むので、画像が若干ボケて見えたり文字が太って見えたり白ヌキ文字が見えづらい場合がある
  • コピー用紙なので印刷時に使う用紙の質感が確認できない
  • 文字が若干太って見える
  • 色調再現がブレる時がある
  • ゴミ・傷・汚れが入りやすい
  • 色によっては本機とマッチングし辛い場合がある
  • 校正の種類の中で一番時間がかかる
  • 色調再現がブレる時がある
  • コストが高い
  • プロファイルが入っているため、アミ点がデータ上の%と同じではない
  • 出力時間がかかるため通常の副資材などには不向き

SMCで常備している校正紙

用紙名 FP可 (製紙会社) 正式名称 斤量 備考
コート (日本製紙) オーロラコート 110kg(4/6判)
ユーライト (日本製紙) ユーライト 110kg(4/6 判)
ブライトラフ   (王子製紙) OK ブライトラフ 100.5kg(4/6判)
上質   (王子製紙) OKプリンス上質 110kg(4/6判)
エスプリコートV   (王子製紙) 220kg(4/6判) 表裏有り
アートポスト (王子製紙) OK 特アートポスト 180kg(4/6判)
マットポスト (王子製紙) OK マットポスト 180kg(4/6判)
サンカード薄 (王子製紙) サンカード 16.5kg(4/6判)
サンカード厚 (王子製紙) サンカード 36kg(4/6判)
パールDX (三菱) パールデラックス 32.5 kg(L判) 表裏有り
ニュータフアイボリー (北越製紙) ニュータフアイボリー 32.5kg(L判) 表裏有り
ハイラッキー (北越製紙) ハイラッキー 12.5kg(菊判)
ニューエイジ (王子製紙) ニューエイジ 110kg(4/6判)

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